基礎関係のオプション ~深基礎の施工単価と効果~

はじめに

一条工務店の『グランセゾン』を2020年6月に着手承諾した”たんどり”です。

今回は我が家の基礎関係のオプションについて紹介します。そもそも基礎関係ってオプションなのだろうか?という疑問も湧きますが、別料金が必要という意味で、オプション紹介シリーズの一つとして紹介したいと思います。

オプション紹介シリーズはカテゴリー『我が家のオプション』からご覧ください。
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ベタ基礎 378,200円

一条工務店さんの標準の基礎は、布基礎です。我が家は一条工務店さんの地盤調査の結果、『ベタ基礎』の判定となりましたので、オプションとしてベタ基礎を採用しています(強制オプション)。元々ベタ基礎を望んでいましたので、むしろ希望通りの調査結果で良かったと思っています。

布基礎とベタ基礎の違い

まずは布基礎とベタ基礎のどちらが良いのか、この両基礎の違いについて少し触れたいと思います。

両基礎のイメージは下の画像が分かりやすいかと思います。

出典:一条工務店

布基礎のメリット・デメリット

布基礎の場合、地面全体をコンクリートで覆うことはせず、住宅の壁の下等、負荷が大きい位置に基礎を引いていく形です。鉄筋やコンクリートの量が少なくてすみ、作業範囲も小さくなるため、建築コストは低く抑えられます。また、住宅の建替え等で撤去する際のコストも抑えられます。

ただし、ベタ基礎に比べると基礎同士の連結が弱いため、地盤の緩い土地であれば負荷の大きい箇所だけが沈み込んでしまい、最悪の場合、家が傾く可能性も有ります。(あくまでもベタ基礎に比べると若干可能性が高まるという程度かと思います)

このため布基礎の場合、しっかりとした構造計算に基づき、負荷のかかる位置に適切に基礎が配置される必要があります。

意外に思われる方もいるかもしれませんが、大手ハウスメーカーは布基礎を標準としているところが多いです。これは大手の技術力により布基礎でも強度が維持できるという自信の現れだと思います。技術的な裏付けがあるということですね。というのも、家の傾きは「住宅の品質確保の促進等に関する法律」により10年間の瑕疵担保責任がハウスメーカー側にありますので、自信が無ければ採用しにくいという背景もあると思われます。

ということで、私が回ったハウスメーカーの中では高気密高断熱を打ち出しているような地場中小メーカーの方がベタ基礎を標準としているケースが多かったと思います。

布基礎のもう一つのデメリットは、床下の地面が剥き出しになることでシロアリ被害や湿気の被害が起こる可能性が高まることです。ただしこの点については、一条工務店さんの場合、布基礎の隙間部分も防湿コンクリート8cm+防湿フィルムによりカバーしますので、影響は小さくなりそうです。ただし、基礎底面を一回打ちで継ぎ目なく施工するベタ基礎と比べると、シロアリの侵入しやすさには違いがあるのかもしれません。(材木の防蟻処理等は別にして)

ベタ基礎のメリット・デメリット

殆ど先程の項目で触れましたが、一番のメリットは強度です。ひとかたまりのコンクリですので、地盤が緩い箇所があっても家が傾きにくいということです。それから、地面を完全に覆うため、床下が比較的綺麗に保たれやすく、シロアリ被害の可能性が下がります。

以前の記事でも触れましたが基礎コンクリを底部と立上げ部の2回打ちするため、この繋ぎ目から侵入するリスクや、配管用の穴等から侵入するリスクもあり、シロアリを完全に防ぐことは出来ませんが、布基礎に比べるとシロアリ被害のリスクは低いと言えます。

デメリットは先程触れたとおり、設置コストと撤去コストです。

ベタ基礎・布基礎以外の基礎『独立基礎』

ちなみに、独立基礎と呼ばれる基礎もあります。ベタ基礎は面で支える構造で、布基礎は線で支える構造でしたが、独立基礎の場合は点で支える構造です。神社の床下みたいなイメージで、家の下に柱が伸びて支えている基礎ですね。ただ、点だけでは弱いので、横に梁を繋げて強度を維持する『独立基礎+基礎梁』の構造が多いようです。布基礎やベタ基礎よりも強度が低く、一般住宅ではあまり見かけないと思います。

地盤補強工事 無し

我が家は幸い地盤補強工事は不要でした。

先程のベタ基礎でも、地盤が緩ければ、家が全体的に傾いてしまう可能性が有ります。このような場合は地盤補強工事が必要です。

出典:一条工務店

地盤補強工事は、固い地盤の支持層に届くまでセメントを流し込むことで、地面に基礎を深く打ち込む形です。ソイルセメント・小口径鋼管、いずれにしても結構な金額が必要です。

ですので、土地を購入する際は、地盤補強に必要な金額を土地価格に上乗せして、他の候補地と比べる必要があります。一条工務店さんは地盤調査を無料で行っていますので、土地購入前に地盤調査を依頼することをお勧めします。我が家も、仲介の不動産屋にお願いして売主の許可を取り、購入前に一条工務店さんに地盤調査を行って貰いました。

地盤調査については以下の記事で少し触れています。

深基礎工事 164,400円

外構屋さんに作成いただいたイメージ

上の画像のとおり、我が家は傾斜地上に建物を建設します。
建物の前の駐車スペースは、車が侵入しやすいよう、入り口付近は道路のレベルに合わせた形となります。

このため、上の赤い四角で囲った位置が深基礎施工となりました。
図面で見ると、このような範囲です。

建物の外周13マス分をH=500(50㎝)で深基礎施工です。

深基礎の施工の様子

深基礎施工の現場写真

ちょうど先日、我が家の深基礎が施工されていましたので写真を掲載しておきます。上のCAD図面で言うと右上の位置から撮影したものです。(配筋はセット中で荒れていますので、お気になさらず^^;)

手前側の土は今後除去されて駐車場となります。深さ50㎝だとこんな感じなんですね。

基礎工事の詳細は今後また別の記事として紹介していきます^^

深基礎の施工単価(我が家の場合)

深基礎50㎝の施工範囲は、13マス×91cm≒12m程度です。
我が家の場合、オプション価格164,400円ですので深基礎50cmのm単価は約14千円と計算されます。

ネット上で深基礎の相場情報を検索してみると、深基礎50cmのm単価は17千円程度かな、という感じでした。

一条工務店さんの深基礎は、良心的な単価設定と言えそうです。

深基礎の効果(土圧の影響範囲)

ちょっとマニアックな内容となりますので、読み飛ばしていただいても大丈夫です^^;

深基礎とした場合、深基礎を挟んで家のGLと地表面の高さが変わる形が多いと思います。

土地の高さを変えるための深基礎

ただし、我が家の西側は家のGLと地表面高さが一致します。

土地の高さを変えない深基礎

この土地の高さを変えない深基礎の狙いについて、紹介します。(設計士さんへ直接確認したわけではないので、想像を含みます^^;)

こちらの記事でコンクリートブロックの擁壁について紹介していますので、一読いただけると以降の内容が分かりやすいと思います。

以前の記事では、家の基礎の底から安息角ライン(盛土30度・切土45度)を引いて、土圧の影響範囲を紹介をしていました。土圧の影響範囲外に擁壁があるので、擁壁の強度には問題無いだろうと結論づけています。

家の基礎が深基礎となった場合は、このように変化します。

深基礎と土圧の関係

オレンジの点線が、深基礎とする前の土圧範囲です。深基礎とした場合は、深基礎の底から土圧がかかるため、土圧の影響範囲が狭くなるのです。
我が家の西側はイメージ図の通りコンクリートブロックの擁壁がありますので、これに対する土圧の影響を考慮して、このような施工となっていると思われます。思われます、というのは、深基礎の施工範囲については、設計士さんへ狙いを直接確認していなかったためです。
深基礎としなくても問題となるレベルでは有りませんでしたが、さらに安全性を高めるためには有効な手段かと思います。

こちらから確認しなくても安全性を考慮した提案をしていただいたということかと思います。オプション料金はその分しっかり取られているのですが笑、一条工務店さんの安全性に対する意識の高さを感じる施工です^^

勝手口外土間補強工事(深基礎) 23,000円

勝手口の土間部分も深基礎の施工範囲に含まれていますので、土間補強工事がオプションとして計上されました。

通常であればGLまでの高さで土間を作ればいいところ、深基礎50cmの施工範囲に含まれるため、土間も通常より50cm深く作るようです。このため、別途費用が発生したものです。
価格は23,000円でしたが、必要な工事ですので仕方ない出費です。

敷地調査(2回目) 40,000円

先ほども出てきましたが、我が家は土地購入前に地盤調査を行ってもらいました。これは無料での対応でした。

ただ、購入前の土地には古家が建っていましたので、地盤調査の出来るポイントが絞られてしまい、不完全な調査となってしまっていたようです。購入前の調査時点では『調査ポイントはこれで大丈夫』という話だったので、再調査分くらいはサービスしてくれても良さそうなんですが笑、しっかりオプション料金を取られていました^^;

基礎関係のオプションまとめ

  • ベタ基礎 378,200円
  • 深基礎工事 164,400円
  • 勝手口外土間補強工事(深基礎) 23,000円
  • 敷地調査(2回目) 40,000円

合計605,600円でした!
ベタ基礎は望んでいたものですし、深基礎も駐車場スペース確保のために希望したものですので、納得の金額です。(敷地調査2回目分を除く笑)

次回も残っているオプション関係の紹介を進めていきたいと思います。

それでは、またお会いしましょう^^

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