先日、一条工務店の基礎現場を見学させていただきました。
基礎業者さんは施工精度等を踏まえて4社程度にまで絞り込み、安定した基礎づくりが出来る体制となっているとのこと。
(4社もあって絞り込んだと言えるのか謎でしたが・・・)
基礎業者もその場で作業中でした。
その業者さんも、「一条工務店の基礎は良い」と話していたのですが、作業中の現場を見ると、アンカーボルトが微妙に斜めになっているのが気になりました。
アンカーボルトは基礎と住宅の土台を繋ぐ金具であり、基礎に差し込まれたアンカーボルトに土台の木材を連結させていくための部材です。柱と繋ぐ際は、柱にホールダウン金物を設置し、アンカーボルトとホールダウン金物を連結します。
地震により揺れたとしても家の土台が基礎からずれてしまうことがないよう、ホールダウン金物の設置は建築基準法により義務付けられています。阪神・淡路大震災ではホールダウン金物を設置していた建物の倒壊が少なかったことから、建築基準法が改正されたという経緯が有るようです。
アンカーボルトの施工方法は田植え式と事前結束式が有ります。田植え式は昔ながらの方法で、基礎立上げ部のコンクリを流し込んだ後にアンカーボルト等を上からズボズボ差し込んで行く方法です。一方、コンクリを流し込む前に、配筋へ針金や専用治具を使用してアンカーボルトを事前結束しておく方法を事前結束式と言います。
田植え式はコンクリが固まり切ってしまう前に、配筋を避けて沢山のアンカーボルトを差し込んでいく必要が有ります。時間に追われてしまうため、その施工精度は業者の技術に大きく左右されてしまいます。
見学した現場の施工はどちらの方法だったのか、営業担当さんへ確認したところ、やはり『田植え式』とのことでした。
ちなみに、他に候補としていた地場ハウスメーカーにも確認したのですが、やはり通常は田植え式で行っているとのことでした。基礎業者は一条工務店が外注した、あくまでも外部の業者さんですので、その地域で標準的な施工方式により基礎も作られているのかもしれません。
さて、アンカーボルトのズレが確認された場合、現場ではどのような対応となるのでしょうか。この対応について検索していると、こちらのサイトに詳しく書かれていましたので参考にさせていただきました。
斜めのアンカーボルトを垂直に戻す方法は色々あるようですが、カナヅチで叩いて戻す場合が多いようです。(ただしアンカーボルトは基礎から土台がずれるのを防ぐものであり、斜めであっても影響度は低いとも言われています)
これは基礎コンクリにとって良いわけがなく、ヒビ等の影響が心配です。
土台据え段階で、木材の中心部1/3の範囲内にアンカーボルトの頭が収まれば問題ないということらしく、それ以上に斜めになった場合、木材の割れ等が想定されるため、上記のカナヅチ等での修正対応となるようです。ホールダウン金物と結束するアンカーボルトは基礎と柱を繋ぐ特に重要な金物であり、影響度は更に大きくなります。
我が家の場合、こういった情報を踏まえ、営業担当さんに対しアンカーボルトを事前結束してほしいと話をしてみましたが、明確にOKというような、色よい返事はいただけませんでした。
ただし、同じ一条工務店の県内他の基礎現場写真を見せてもらうと、専用治具を使い事前固定している現場も有るようです。(こちらが一条工務店の標準工程ではないかと思っています)
また一条工務店の場合、基礎現場の作業状況については、写真入りの報告書を作成してくれますので、そのような対応を取っていない他ハウスメーカーと比べると安心できる方かと思います。
このため、営業担当さんには私が基礎の配筋を心配していることを覚えておいて欲しいということを伝え、なるべく丁寧な施工をお願いするに留めました。
どのような施工となるのか、できれば配筋検査には立ち会いたいと思っています。
立ち会うことが出来れば、現場写真を含めて当ブログで報告したいと思います^^
ちなみに私は、地盤調査の結果、ベタ基礎判定となっています。
一条工務店のベタ基礎ではベース部分と立ち上げ部、2回に分けてコンクリを流し込む2回打ちとなるようです。2回打ちの場合、継ぎ目が脆くなりやすく、シロアリの侵入経路となる可能性があります。(一部のビルダーはこの点を考慮し1回打ちを行っています)
これを防ぐ方法としては、基礎コンクリの継ぎ目に止水プレートを入れておく方法があり、コストは安い割に物理的にシロアリの侵入経路を塞ぐことが出来るため、効果は高いと言われているようです。
少し悩ましいですが、今回私は一条工務店の基礎業者に対し、そこまでは求めないこととしています。
継ぎ目の施工精度が高くなるよう祈っています。
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