スマホ時代の土地探し① 〜売り土地情報の探し方とその蓄積方法〜

はじめに

一条工務店の『グランセゾン』を2020年6月に着手承諾した”たんどり”です。

まず家づくりの進捗を報告しておきますと、一条工務店さんもお盆休みということで、基礎工事はお盆明けからスタートする予定です。営業担当さんに基礎工事の図面と基礎工事のスケジュールを送付するよう依頼していますが、まだ貰えていません。送ってもらえたら、またブログのネタにしようと思います。もとい、基礎工事のチェックに活用したいと思います。

さて今回は、家づくりのための土地探しについて書いてみたいと思います。少し長くなりますので2回に分けて投稿予定です。第一回目の今回は、家づくりに向けた土地の見つけ方について、我が家の事例に触れつつ紹介していきます。第二回目では、路線価や固定資産税評価、土地の取引事例等、土地の評価の見定め方を紹介予定です。

さて、我が家の場合、マイホームを建てたいとぼんやりと思いはじめてから、1年以上かけて気に入る土地を探してきました。

最後の3ヶ月くらいは、趣味は『土地探し』と公言して憚らず、家を建てると宣言していた同僚や友人に、いつになったら建てるんだと呆れられていました^^;

その頃は暇さえあればスマホアプリで土地情報を検索し、週末の都度、現地調査へ出かけていました^^

土地探しとは、婚活である。

最初に、土地探しへ臨むにあたり腹に据えておくべきメンタル的なところから述べておきます。調子に乗って述べますが、あくまでも個人的見解です。何か気色悪いなと思われた方は、本項を読み飛ばしても以降に全く支障有りません。

土地は縁』と言われますが、結婚相手を探すことと似ているように思います。縁が有ればすぐに気に入り、決めてしまえる訳ですが、本当にここで良いのか、もっといい土地が有る筈、と思いはじめるときりが有りません。

気に入る土地は世の中に沢山有りますが、それがちょうど売りに出たタイミングと、『土地購入の準備が完了して実際に買うことが出来る時期』が一致しなければ、マッチングしません。

土地購入の準備が完了して実際に買うことが出来る時期

土地を買うためには、当然ですが自分自身が土地を買える状態になっておく必要があります(建築条件付の土地等、準備を待ってもらえる場合や自己資金で購入する場合は除きます)。そのためには、①住宅ローンの事前審査を試しに受けておくこと(アルヒ等であればネットで完結)、②候補先ハウスメーカーを数社に絞っておくこと(試しに別の土地ででも見積り提示を受けておくと尚良し)をオススメします。土地を売る側の不動産屋にも真剣さが伝わり、時間が掛かりそうな人より優先してもらえる可能性も有ります。

以下の過去記事で、我が家の土地購入の流れを紹介しています。

このため、『土地購入の準備が完了して実際に買うことが出来る時期』を長く取れば取るほど出会える土地は増えますが、反面、待つ期間が伸びれば年を取ってしまいます。念願だったマイホームで暮らす期間が短くなり、ローン完済は引退後という可能性が高まります。

土地探しは妥協です。

満足するまで探した後、過去の土地探し経験と照らし合わせて『この土地なら妥協できる』、『もうこれでいいかな』と思えた土地が買うべき土地だと思います。

彼氏彼女を探すのであれば、大きな欠点には目を瞑り、例えば見た目が良いとか面白いとかスポーツができるとか、長所だけを見て付き合うことは、その後の人生にとって良い経験になると思います。ただ、結婚の場合は総合力が問われます。自分にとっての大きなマイナスポイントが無く、それゆえ長年連れ添っても苦にならない、そこが重要なポイントです。もちろん、愛情の深さ如何は、最も重要なポイントです(妻に怒られそうなので一応)。

土地探しも同じで、大きな欠点が無く、長年そこに住んでも苦にならない、その土地での老後が想像できる、そんな土地が良い土地です。見晴らし最高(だけど擁壁が危険)とか、かなり都会(だけど陽当り最悪)とか、広くて最高(でも老後住めないような田舎)とか、良い所だけを重視して大きな欠点に目を瞑ると、短期的な満足感を得られても長期的には欠点が目立ち始めると思います。

何を優先するかはその人次第です。あくまでも個人的な考えとしてお読み下さい^^;

年齢や仕事や家族の状況を踏まえて、許される期間の可能な範囲で沢山の土地を吟味し、大きな欠点が無い土地で妥協する。ただし、愛情を感じる(惹かれる)土地であること。これが基本的な土地探しのスタンスだと思います。

土地との出会いを増やす方法

土地探しの『許された期間』は、そう長くは有りません。子供が歩き始めると狭い賃貸では大変ですし、小学校に上がる前に引っ越さないと転校させてしまいますし、転勤となれば家づくりのタイミングを逃します。

期間内になるべく多くの土地と出会うために私が取っていた方法を紹介します。

スマホアプリでの土地探し

スマホアプリでの土地探しはずっと続けていました。『at home』、『suumo』、『Yahoo!不動産』、『不動産検索(ニフティ不動産の購入物件検索アプリ)』といったアプリで希望する検索条件を保存しておき、新着順にソートすることで土地情報を見落とさないようにしていました。

『at home』、『suumo』、『不動産検索(ニフティ不動産の購入物件検索アプリ)』あたりは掲載情報が被ることも多いです。特に『不動産検索(ニフティ不動産の購入物件検索アプリ)』は、大手サイトの情報を網羅していることが売りのアプリです。

出典:ニフティ不動産

ただし、それぞれのサイトで掲載情報の更新速度が異なります。いい条件の土地は、ライバルも皆探していますので、手付金を打つまでのスピード勝負となります。

私の場合、『at home』が使いやすく情報も早かったので、これを中心に毎日チェックし、気になる土地が有れば直接現地を見に行っていました。

MapFanを使った土地探し

売り土地を地域から探す(MapFan)

これはアプリでは有りませんが、地図サイトのMapFanがat homeと提携して、売り土地の情報を提供しています。MapFanの地図ベースで探せるため、実際の場所が分かりやすい点がメリットです。また、住所を細かく指定して検索出来るため、住みたい場所が決まっている場合は使いやすいサイトかと思います。

地場不動産業者のネットワーク活用

地場の不動産業者のサイトもチェックしていました。地場の業界トップ企業のサイトは情報量が多く、沢山の土地を見に行くことができました。また、地場の小さい不動産業者であっても意外と高頻度で情報を更新しているサイトも有りますので、そういうサイトを見つけることも重要だと思います。

地場の不動産業者には、大手2社だけですが、実際に店舗を訪問して土地情報を提供いただきました。その場で気になっていた土地の情報を貰い、『今後良い情報が有れば連絡します』と言ってもらいましたが、結局2社とも、その後の情報は貰えませんでした笑。ちょっと条件が厳しめだったことも理由の一つかと思いますが、あまり土地売買に積極的ではない印象も受けました。自社で建売や注文住宅も行っていれば、そっちの方を優先した方がメリットが大きいですよね。個人の飛び込みは営業した所で、たかが知れている(仲介手数料は法律で上限が定められています)ので、あまり大事にされないんだろうと思います。

売買価格400万円を超える場合の仲介手数料

(売買価格×3%+6万円)+消費税

また、地場不動産業者が共同で発行している土地情報のチラシ等もチェックしていました。こういったチラシ情報は、客を呼ぶために悪い情報を隠していますので要注意です。良く有るのは接道が狭くて家が建たないケースです。主に土地の相場観を身につける目的で見ていましたが、時々気になる土地が有れば、ハウスメーカーの営業担当さんに連絡して確認してもらったり、直接訪問して確認していました。ただ、やはり大体外れでした笑。

ハウスメーカーによる土地紹介

住宅展示場に見学へ行き、土地が決まってないことを伝えると、大抵の営業担当さんは『土地を紹介しましょうか』と言ってくれます。土地を紹介してもらったからと言って、必ずしもそのハウスメーカーで建てる必要は有りません。情報源は多いに越したことはないので、片っ端から依頼するのも手だと思います。私の場合、いざ紹介を受けて、そのハウスメーカーで建てることを断るのが面倒だなと思い、候補先ハウスメーカー数社に絞って依頼していました。

ハウスメーカーから紹介してもらえる情報は、公開前の情報も含まれますので、先に紹介したアプリの情報より早いです。我が家の場合、手広く不動産仲介業も手掛けている地場ハウスメーカーから情報を提供してもらっていました。

ただ、公開前として紹介を受けた土地情報が、地場の小さい不動産業者のサイトでは既に公開されていたりということもありました。情報源が多いと、情報の取りこぼしが無くなります。

行政による土地の払い下げ(保留地)

『居住予定の自治体名』と『市有地売却』等で検索すると、市有地の払い下げ情報が見つかると思います。区画整理を行っている自治体であれば、保留地の販売情報も有るかもしれません。

以下、私の理解の範疇で保留地について簡単に説明します。詳細が必要であれば後でググって下さい^^;

行政が区画整理を行う場合、元々の地権者は『行政負担で土地や道路を整えて貰えてラッキー』となります。もちろん、建物が建っていれば建替え分の金額は別途保証されます。このままでは、地権者が一方的に得をして、その分の費用を税金で賄うことになり、納税者の理解が得られません。このため、『土地の価値が上がる分、土地の面積を減らす(減歩)』という方法が取られます。元々の地権者の土地面積を減らし、道路や公園の面積を捻出する他、更に余った土地が保留地として販売されます。販売代金は区画整理費用の一部に充てられます。

つまり保留地とは、区画整理の際に新たに生まれた土地です。区画整理済みなので、綺麗に整っており、家を建てやすい土地です。周囲の景観も良くなっていますので、狙っている地域に保留地が有れば、検討候補の一つとしてみても良いかもしれません。

保留地のままでつなぎ融資を受ける場合は土地の担保権設定が面倒ですので、住宅ローン相談時に金融機関へ早めに伝えておきましょう。

競売情報

不動産競売物件情報サイト

上のサイトは最高裁がNTTデータへ委託している競売物件の情報サイトです。全国の競売物件情報を確認できます。

ただ、競売物件ということで色々なリスクが有ります。代表的な例は『占有者がいて立ち退かない』等ですね。手続きも特殊かつ面倒ですし、土地代を借入れる予定であれば、金融機関から渋られる可能性も高そうです。

ただし、その分安く手に入ります。

私も時々見ていましたが、もしいい物件が有っても入札するのはかなり勇気がいりますね笑。多分入札しなかっただろうと思います。情報源の一つとして、半分ネタとして紹介しました^^;

中古住宅(古家付き)

当たり前の話ですが、土地情報を集める場合、『土地』に限定する必要は有りません。『中古住宅』で検索し、解体費込みで更地相場と比較するのも方法の一つです。

解体費の目安は、木造で150万円程度のイメージです。

出典:LIFULL HOME’S

木造住宅付きの土地の場合、土地相場より150万円程度安ければ、検討対象としても良さそうです。

ただし、販売側もプロですから、古い家がある土地は、解体費込みで相場程度になるよう価格設定されています。逆にあまりに安いようであれば、地中の埋設物等、何か理由があるのでは、と疑うべきかと思います。

googleストリートビュー

土地の場所が明確に示された情報も有れば、大まかにしか掲載されていない情報も有ります。この場合、まずは他のアプリや先ほどの MapFanで探します。それでも見つからない場合、不動産屋を通すと面倒なので、googleストリートビューを使って探します。土地情報の画像に写り込んだ背景や周囲の目立つ建物等を目印に探すと、案外見つけられます。ストリートビューで当たりを付けた後、車で現地確認を行っていました。車で行く前に地図上に登録しておけば、Google Mapのナビも使えますので便利です。

ただ、場所が特定できない場合は、情報を掲載している不動産屋に連絡すれば、案外あっさり教えてもらえることも多いです^^;

Google Mapを活用した土地情報の蓄積

私が候補の一つとしていたエリアのGoogle Map

私は見に行った土地の情報をGoogle Mapに登録していました。赤くマルを付けているところは、私が地図上に登録した土地情報です。

こんな感じで地図上にピンを立てて、土地の価格と坪数、取扱う不動産屋の名前を書いておけば後で見返すことができます。覚えていられる方は不要ですが、土地探しに時間を掛けたい場合は、最初から習慣付けておくと後で役立つかもしれません。

土地の売買情報は、売れた後はネット上から消えてしまいます。ネット上の過去記事に書かれた平均坪単価では、細かい相場観が分かりません。また、同じエリアであっても人気と不人気があり、相場が大きく乖離することも珍しくありません。最新の相場観を身に付けるためには、実際に売れた価格に触れることが大切です。売れて掲載終了した土地情報を覚えておくことで、実際には多少の値引きがあったにせよ、大体の相場観を掴むことができます。

ハウスメーカーの営業担当さんをはじめ、他人に勧められた土地を検討する場合、本当に相場が正しいのか、売れない土地を押し付けられていないかと疑心暗鬼になると思います。悪く考えれば、彼らは土地が売れれば、家が建てば、それで営業成績が上がります。

このように悩み出すと、購入へと踏み出すまでに時間がかかってしまいます。土地情報を見つけた後、購入意思を固めるため、そこから情報収集を始めるようなスピード感では、本当にお得な土地の場合、誰かに先に買われてしまいます。

先程紹介したGoogle Map上のピンのように、自分なりの情報の蓄積があれば、新たな土地が出てきた時の比較対象となりますので、決断スピードを上げるための助けになると思います。自分の経験で得た相場観が有れば、自信をもって手付を打てます。

ちなみに、売れた土地を覚えておいて後で見に行くと、どこのハウスメーカーにしたのか、どんな作りにしたのか等、その後の建築状況を楽しむこともできます。自分ならこう配置したなーとか考えながら見ると、ちょっと趣味が悪いかもしれませんが、結構これも面白かったりします笑。

市街化調整区域

参考情報として、市街化調整区域の土地を狙う方もいるようです。とあるハウスメーカーの完成見学会に行くと、そこは市街化調整区域に建つ家だったらしく、色々と教えていただきました。

市街化調整区域とは市街化を抑制する地域ですので、家を建てるためには行政の認可が必要です。ただ、このようなハードルがあるため価格は安くなります。メリットは価格が安く、固定資産税も安いこと、デメリットは家を建てる許可に時間がかかること、周りに家が少なく学校や病院が遠いことのようです。

静かな田舎に住みたい方は狙ってみると良いかもしれません^^

おわりに

今回は、土地情報の見つけ方を紹介しました。私は今でも暇なときに土地情報を検索しています。今の所、購入した土地を後悔するような土地情報には出会っていませんが、そのうち出てきてしまうと大変ショックを受けそうなので、そろそろ止めなきゃと思っています^^;

次回もオプション紹介シリーズはお休みして、土地情報の続きを書く予定です。次は、我が家の事例をベースに『土地の評価』について紹介します。

それではまたお会いしましょう^^

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