土地の購入手続きとローン特約の罠

土地の購入手続きとスケジュール

土地の契約書にサインしました。

私が購入する土地は、遠方にばらばらに住んでいた相続人二人が法定相続により持ち分での所有者となった土地です。

これから遠方の売主へ契約書を郵送し、サインを受けていくことになります。

このため、締結日はもう少し先になる見込みです。

私の場合、土地を自分で探し、ハウスメーカーとの契約前に土地の購入手続きを進めました。

色々と課題の多い土地でしたので、購入申し込みから契約までに1か月以上かかりました。

参考になる部分もあるかもしれませんので、大まかなスケジュールを書きたいと思います。

2019年9月下旬

・良さげな土地をathomeで見つけ、不動産屋へTEL。(おすすめの土地探し方法はまた別途記事にします)

・不動産屋を訪問し、土地の「条件」等を確認する。

・土地の「条件」について、悩む。

※道路向かいの再開発、崖扱いの擁壁2か所、隣地所有者への分筆、分筆後の擁壁づくり等です。

 結構面倒な話でしたので、また別途記事にします。

・悩んだ末、「とりあえず進める」ことにする。

・土地売買契約締結の際は、契約書の中に「ハウスメーカー」と「ローン借入金融機関」を記入する必要があるので、これまでの検討状況を踏まえてハウスメーカーを2社に絞る。
・ハウスメーカー2社(一条工務店と地場ビルダー)へ土地情報を連絡し、プラン提示を依頼する。

2019年9月末

・athome土地情報のお気に入り登録件数が10件以上となる。

過去の1年半に及ぶ土地探し経験から、私の候補エリアではお気に入り登録が10件以上=売れる兆候と勝手に思っています。

・初訪問から数日後に不動産屋へ連絡したところ、購入検討の方が1名来店されたとのこと。

(営業の常套手段とは分かっていながら、本当の可能性も高いと勝手に判断しました) 

・その情報を貰った電話で、「2~3日中に購入申込をするなら、新規申込を停止する」との話。

・不動産屋の近所に知人の司法書士がいたので、電話で不動産屋の評判を確認したところ、問題ないとの評価。

・結果、その週末に土地の「購入申込書(買付証明)」を提出。

 ⇒ 購入申込から契約までの猶予期間は、こちらから「1か月」でお願いしたものの、不動産屋に断られ「2週間」となる。

 ⇒ 2週間以内に「ハウスメーカー」と「ローン借入金融機関」の決定が必要となる!!

2週間以内の決定が必要となった背景

※長くかつ特殊事情なので興味ある方以外は読み飛ばしてください。

まずは、土地売買契約書に「ハウスメーカー」・「借入金融機関」・「借入額」を記入する必要があるためです。土地売買契約を締結する時点でこれらの内容を固めておかなくてはなりません。ただし、通常は土地売買契約後にハウスメーカーを変更するケースも多く、必ずしも土地売買契約書に記載された内容に拘束されるわけではありません

土地売買契約に記載される「ローン特約」は買主がローン審査に通らなかった場合に無条件解約が可能となる特約であり、通常は買主側を保護する性格が強い条項です。買主は、ローンの借り入れができなかった場合に、「ローン特約」を使って解約ができます。この場合、約定内容によりますが一般的には手付金も戻ってきます。ただし、「ローン特約」条項に記載した金融機関以外のローンが落ちたからと言って、解約はできません。あくまでも「契約書に記載した内容でローンが下りなかった」場合に解約しても良い、という内容です。つまり、「ローン特約」条項に記載した金融機関で本審査承認が下りていれば、買主が別の金融機関でローンの本審査を申請しても、それは買主側の自由というわけです。(売主側から「契約書に記載した内容と違う」と言われるリスクはゼロでは有りませんが、売主はどこから借りたローンであっても別に売れれば良いわけなので、通常問題となりません)

今回の土地売買契約のローン特約には「土地売買契約日から1か月以内に本審査通過しなければ自動解約」という買主側に厳しい条項が設けられていました(地場ビルダーによると「珍しい条件」とのことです)。「本審査承認が下りたことを確認した後に解体作業に入りたい」との話でしたので、解体後に破談となってはたまらない、という売主側の事情(本審査承認が有ればつなぎ融資が受けられるため土地代金の取りっぱぐれが無くなる)が反映されています。

通常は、定められた期限内に本審査を通過しなかった場合も、「ローン特約による無条件解約が使えなくなる」というリスクを買主側が負うかわりに、1か月以内に本審査の承認を得ない(ハウスメーカーとの契約を後回しにする)という選択も出来ます。この場合、土地の引渡しまでに何らかの形でお金を用意して、土地の残代金を支払えばそれで良いということになります。ただし、売主側からすると、ローン特約期間経過後に買主の本審査承認が下りず、「お金が無くて払えない!」となった場合、売主は手付金をタダで貰える格好となりますが、時間と手間を無駄にしてしまう他、解体に手を付けてしまっていた場合、さらに迷惑を被ることとなります。これを防ぐためにこのような条件が追加されているわけです。

理由は納得できるものでしたし、他の購入希望者もいる中でしたので、私はこの条件を飲みました

かくして、自動解約されないために、

「購入申込から2週間以内に締結する契約書」にハウスメーカーと借入金融機関を明記した上で、契約締結から1か月以内に、契約書へ記入したハウスメーカーとの建築請負契約を締結し、借入金融機関のローン本承認を得る。

という複雑かつ時間に追われる条件となったのです。

ちなみに住宅ローンは、地場ビルダー:ARUHI一条工務店:ⅰフラット(一条の商品)の予定でした。

本当はもう少し慎重に選びたいところでしたが、「条件の良い(?)土地を購入する場合は、時間に追われてバタバタと家づくりを決めていくことになる」ということを改めて実感することとなりました。

皆さんも家づくりを土地探しから行う場合、「土地が出てくる前から家づくりの準備を進めておく(仮の土地ででもプラン提示を受けておく等)」ことが非常に大切です!

ただし、後述しますが、結果的には土地売買契約内容の交渉に時間を要したため、ある程度の期間を設けて検討することができました。

2019年10月初頭

・一条工務店に段取ってもらい、地盤調査。(仕事を抜けて2時間ほど立ち合い⇒途中離脱)

・地盤調査結果が出るには1~2週間を要するとのことだったものの、調査段階で概ね問題ないだろうとの話。

・地場ビルダーでの建築に備えてARUHIで事前審査(フラット35)を依頼

 ⇒ 店頭での審査申込を行い、約1週間で事前審査OKの連絡を受ける

・不動産屋から土地の売買契約書(案)の提示を受ける。

 ⇒ 土地の「条件(売買契約内容)」に関する確認・交渉を開始するも難航。

 ⇒ 当初2週間以内に締結予定だった「土地売買契約」について、不動産屋から「お互い納得するまで時間かけて進めましょう」という有難い(?)言葉を頂戴する。

2019年10月中旬

出典:一条工務店

一条から「地盤調査の結果」と「グランセゾンのプラン提示」を受ける。ついでに「電力革命」の提案を受ける。

 ⇒ 一条へ㈱一条住宅ローンの事前審査を依頼。

 ⇒ 約1週間後、事前審査通過の連絡を受ける。

土地の「条件」に関する確認・交渉が面倒になる中、一条の営業担当の支援を受ける。

・上記と並行して一条の「ライフプラン打合せ」を2回ほど行い、「一条の見積額でも生活していける」という悪魔の囁き(?)を受ける。

2019年10月下旬

・地場ビルダーのプラン提示を受ける。

 ⇒ 色々と細かい条件を付けた結果、一条と大差無い見積額となりコストメリットが薄まり、地場ビルダーを選ぶ意欲が低下。

・一条へ契約の意向を伝え、建築請負契約を締結。

・土地の「条件」に関する確認・交渉作業は継続中。(土地売買契約は未締結)

2019年11月

・土地の「条件」が固まり、土地売買契約へ押印。

この時点で一条と契約締結済みであったため、土地売買契約に記入するハウスメーカー名や借入金融機関名についても問題なく記入できました。

上で長々と書いた心配事(2週間以内にハウスメーカー・借入金融機関決定)は、結果的に土地の交渉を長引かせた交渉が長引いたお陰で、検討に1か月以上の時間をかけることができました。

結論(?)

本当に2週間以内で決定が必要だったら…恐ろしいですね。

改めて、、、家づくりはスケジュール感をもって進めていくことが大切ですね!

土地より先にハウスメーカーを決めてしまえば、焦らなくてすむのかもしれません。

ただ、土地の場所や形状によって、得意そうなハウスメーカーも変わってくるので、一概に言えないところが難しいですね!

なんの結論にもなってませんね^^;

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