予定外のテレビ購入〜SONY BRAVIA A8HとPanasonic VIERA HZ1000の比較〜

はじめに

一条工務店の『グランセゾン』を2020年6月に着手承諾し、2020年8月に着工した”たんどり”です。

今回は、電気図面紹介シリーズではなく、予定外に急遽購入した有機ELテレビについて紹介します。なぜ新居引渡し前のこの時期に購入したのかと言うと、、、壊れたからです。

元々は、新居の引渡しのタイミングでテレビを買い替える予定でした。新居の引渡し予定は来年1月ということで、テレビ無しで乗り切ることも考えましたが、年末年始もテレビ無しでは辛いので、このタイミングで購入することとしました。

ちょっと長い記事となってしまいましたので、時間の無い方は上の目次から必要な項目へ飛んで下さいね^^

テレビを買い替えるまで

テレビの電源が入らない

壊れたのは東芝レグザ40A1というテレビでした。購入したのは2010年頃だったと思いますので、10年程使わせていただきました。最近リモコンの受光感度が悪くなり、そろそろ寿命が近づいていることは感じていましたが、実際に壊れたのは別のきっかけだったようです。

子供を撮影したビデオカメラをHDMIケーブルでテレビと繋ごうとして、HDMIスロットに刺さっていたamazon fire TV stickを抜いた際、ブッという音とともに、電源が切れました。そこから、色々と頑張ってみましたが、結局電源が入ることは有りませんでした。ご臨終です

元々、HDMIスロットの滑りが悪く結構力を入れて抜き差ししていたので、今回の衝撃をきっかけに、何かが壊れたんだろうと思います。

ネットで調べてみたところ、電源基盤のハンダの割れや欠けが原因で通電しなくなるケースが多いらしく、試しに私も分解してみました。このままほっといても処分することになるので、どうせなら分解してみようと思った訳です。

DIY修理は難しい

以下の作業は感電等のリスクも有りますので、もし試してみる場合は充分ご注意下さい感電しても壊しても自己責任です^^;

とりあえずテレビの裏蓋に付いている大量のネジを全て外し、裏蓋を剥がしました。裏蓋から同軸ケーブルの受け側が飛び出ている箇所だけはナットが締められていて、ここはレンチ等で外す必要がありました。無理矢理剥がすと復活の目が無くなりますので、ご注意ください。

壊れたテレビの電源基盤(表)

裏蓋を開けると上の基盤が有りますので、ピンで繋がっているコードを外し、本体から取り外します。ピンは、ツメを押すなりしてロックを外してから抜く必要があります。この辺の扱いパソコンの基盤と同じですね。

壊れたテレビの電源基盤(裏)

裏面を見ると、ネットのDIY修理の記事で見た基盤と同じような基盤でした。何となくイケるんじゃないかという気がしてきました。

とりあえず、テレビの内部は10年分のホコリが溜まっていましたので、可能な範囲でホコリを除去し、掃除した後で再度電源投入してみましたが、やはり全く反応なしです。ネット上では基盤掃除のみで復活したケースも報告されていましたので、掃除くらいは試してみても良いのかもしれません。

改めて仕切り直して、電源基盤の裏面を見てみます。しかし、よくよく見てみたところで、素人にはハンダの良し悪しの判断がつきません笑。近付いて見てみても、ハンダが銀色に反射して割れているのか影になっているだけなのか、区別がつきません。

ぱっと見、ハンダの周りが薄茶色に変色しているところがチラホラあったので、そこにハンダ付けしてみることとしました。とりあえず次の週末にDAISOで500円のハンダを入手して、適当にポチポチ付けてみようと思い、蓋を閉じました。

テレビの無い生活とDIY修理の断念

テレビが壊れたのは火曜日でした。翌日の水曜に前述の基盤確認を行っています。

テレビが無くなり困ったのは、朝夕のNHK教育テレビを子供に見せられないことでした。『おかあさんといっしょ』とかを見せていれば、子供も多少落ち着いて座っていたりするんですが、テレビが無いので落ち着く時間が無く、親が疲弊します笑。

妻も辛くなったようで、週末にテレビを買いに行こうと言い出しました。所詮、直ればラッキー程度の期待感しかないDIY修理です。週末にハンダを買って修理を試すのであれば、その週末は恐らく修理で潰れてしまいます。テレビが直らなかった場合、新しいテレビを買いに行くのはその翌週末に持ち越しです。

ということで、テレビが壊れたその週末に、新しいテレビを購入しに行くことが決定しました

こうなると、DIY修理が面倒になってきます^^;
テレビを先に購入するので、修理して直ったとしても、どうせ処分することになるわけです。この時点でDIY修理は諦めました。以降の週末までの時間はテレビ購入に向けた予備知識の習得に充てることとしました^^

今どきの薄型テレビは引越しの衝撃に耐えられるか

ここで気になったのは、今新しいテレビを購入した場合、新居への引越しの際は、新居まで運搬する必要がある点です。最近の薄型テレビは衝撃に弱いという話ですが、ネットで調べてみると、

  • クロネコヤマトは2020年8月に有機ELテレビを易損品(壊れやすいもの)として、取り扱い中止としている
  • 引越し業者の中には有機ELテレビの運搬を断るところや、壊れても保証なしとしているところがある

といった情報が見つかります。

業界大手のサカイ引越センターでは、新型家電運搬サービスとして、最新の有機ELテレビも運搬対象としているようですが、別途申し込みが必要とのことで、オプション料金がかかる可能性が有りそうです。わざわざこんなサービスを始めるということからも、普通に運ぶことが困難であることが分かります。

ただ、テレビ購入時の箱があれば、一般的な引っ越し業者であっても運搬可能という話もあるようです。我が家の場合、箱を残しておいて引越しの時に利用することとしました。これであれば、壊れやすい薄型テレビも比較的安全に運ぶことが出来るようです。

テレビ選びの諸条件

まずはテレビを選ぶにあたり、基本的な条件を検討しました。

画質は4K

最近の大型テレビは、4K対応は最早当たり前ですので、画質は4K画質のものを選びます。シャープやLGからは8Kの商品も出ているようですが、まだ一般的ではない気がしますし、今回は4Kで十分です^^

ちなみにSONYの8Kは2百万円です。ネタにしかなりませんね^^;

4Kの映像を観る機会があるのか疑問に思う方もいるかもしれませんが、アマゾンプライムビデオや、YouTube、BS等、4K映像を見る機会は案外多いと思います。

テレビのサイズ

テレビのサイズは、家づくりの中で決めていたので迷いませんでした。55インチです。リビングに壁掛け可能な範囲で、最大サイズを選んでいます。我が家の間取り上、これ以上大きいサイズは困難でした^^;

ちなみに、現在の大型有機ELパネルはLGが実質的に独占状態(後述)ですので、LGが供給するパネルのサイズに限定されます。このためサイズのバリエーションが少ないのですが、中でも55インチが売れ筋ですので、コスパが最も良いのもこのサイズと言われています。競争が多い分安くなるわけですね。

有機ELか液晶か

有機ELか液晶か、これは少し迷いました。

価格の違い

最終的に私が購入したのはSONYの有機EL55型ですが、SONYの55型の実売価格イメージを売れ筋商品で比較すると、有機EL(BRAVIA KJ-55A8H)が約20万円~液晶(BRAVIA KJ-55X9500H)が約15万円~と、5万円程度の価格差となっていました。

ということで、価格差並みのメリットが有機ELテレビにあるのか、判断しなければなりません。

映像の綺麗さ

有機ELのメリットは、映像の綺麗さです。特に黒の表現が異なります。液晶は構造上、バックライトの光が漏れてしまうため、黒の表現が若干明るくなってしまいますが、有機ELは特定箇所の光をオフにすることができるため、より深い黒を表現することが出来ます。(ということらしいです^^;)

これは実際に現物を見て比較するしかありません。近くの電器屋さんで体験してみましょう。私が実際に店頭で見た印象では、液晶も充分綺麗でした笑。ただ、何となく有機ELの方が、より鮮明で、惹かれました

パネルの耐久性

有機ELと液晶を比較する記事はネット上に溢れています。その中で良く言及されているのはこの耐久性の違いです。液晶は商品発売から大分経ちますので、耐久性に問題が無いのは容易に想像がつきます。我が家の壊れたテレビも、液晶ではなく電源関係の故障(のハズ)です。

一方、有機ELは、LGが大型テレビに採用し普及し始めたのが2013年からです。販売開始から日が浅く、現時点では耐久性に確実なお墨付きが無い状態です。

現在一般に販売されている大型テレビの有機ELパネルは、SONY・Panasonic・東芝・シャープ等の他メーカーの商品も含めて、(ほぼ)全てLGが提供しています。LG以外のメーカーはLGからの仕入れ値に上乗せして利益を出さなければなりませんので、LGの有機ELテレビに勝る付加価値を生む競争をしています。スマホ向けではシャープが2018年に有機ELパネルの国産化に成功していますが、2020年現在では大型パネルについては未だ国産化が待たれている状況です。印刷方式による4K有機ELディスプレイの生産を行う世界で唯一の会社『JOLED』(SONY・Panasonicの有機EL ディスプレイ開発部門を統合し設立された法人)に期待したいところです。

LGは2016年時点で、自社の有機ELパネルの寿命を10万時間以上と発表しています。この発表を額面通りに受けとめると、1日10時間テレビを観たとして1年で3650時間ですので、寿命を迎えるのは約27年後。有機ELの寿命とはパネルの輝度が半分になるまでの期間です。10年程度の使用には充分耐えられる水準となっているものと思われます。

我が家の壊れたテレビもそうでしたが、液晶も有機ELも、パネル以外のパーツが耐久性のボトルネックとなる可能性が高そうですね。ということは、液晶も有機ELも、一般的な使用範囲内では耐久性に大した差が無いということが言えそうです。

パネルの強さ(硬さ?)

これは前述の引越しの話と似たような話ですが、パネルに何かぶつけたときに、パネルが壊れないか、ということも心配しました。クロネコヤマトの取り扱い中止の件もあり、ネット上では有機ELディスプレイは液晶よりも壊れやすいと言われています

実際に壊れるまでパネルを叩いて試してみたいところですが出来ません。とりあえず、実際に扱っている電器屋さんに聞いてみました。曰く、液晶よりも有機ELの方が頑丈です、とのこと。実際に触ってみてくださいパネルを手でコンコンやりながら教えてくれました。ネット上では、ペットボトルの蓋が当たっただけで気泡ができるという話がまことしやかに囁かれていますが、電器屋さんの評価は逆でした。液晶よりも画面が硬いので頑丈らしいです。実は店員さんが腹黒い方で、高い方の有機ELを売りたいだけという可能性も有りましたが、有機ELを買いたくなっていた私には都合のいい話でしたので納得することとしました。

最近うちの子(1歳半)は良く動き回り暴れるようになりまして、時々物を投げたりします。今はまだ多分、テレビにダメージを与える程の力は有りませんが、いずれは積み木程度ならビュンビュン投げられるよう成長する筈です。高いテレビを守り切れる自信が有りません。積み木には耐えられなくても、Oball(オーボール)くらいの衝撃には耐えて欲しいなと思います。

火災保険の内容次第では、テレビを壊した場合も保険で対応できます。心配な方は検討してみると良いかもしれません。

消費電力

一応消費電力にも触れておきますが、一般的に液晶の方が省エネです。ただし、年間1000円弱の差と言われていますので、大した金額ではありませんね。

有機ELテレビのメーカー選び

事前の絞り込み

前述の通り、55型の有機ELテレビを購入する意向が固まりました。次は、メーカー選びです。

LGエレクトロニクス

パネルの供給元であり、有機ELテレビを最も安く製造できるメーカーです。が、古い人間ですので出来れば国内メーカーがいいなぁと思い、候補から外しました。

東芝・ハイセンス

個人的には、東芝と言えばテレビのイメージが有ります。長くサザエさんのスポンサーをしていたからですかね。我が家の壊れたテレビもレグザでしたし。

東芝は2018年にテレビ関係の子会社を中国のハイセンスグループに株式譲渡しています。ハイセンスは、東芝名でレグザを販売している他、ハイセンス名でも廉価グレードのテレビを販売しています。ハイセンスのテレビは「ほぼレグザ」かつ安いということで人気が高まっています。

SHARP

現在は台湾の鴻海(ホンハイ)の子会社です。かつては液晶のSHARPと言われた企業ですが、時代の流れには逆らえず、LGからパネルを調達して大型の有機ELテレビに参入しています。有機ELについては後発メーカーですね。

SONY

日本に本社があるとは言え、海外資本が過半を占めます。子供のころからプレイステーションで遊ばせてもらった馴染み深い企業グループです。何か個人的にSONYのテレビってイメージが良いんです。CMの北川景子さんも綺麗ですし、ブランドイメージ戦略に思いっきり引っ掛かっています。

これまでも店頭で有機ELテレビを時々見ていましたが、SONYの発色の良さ(原色の鮮明さ)は好印象でした。候補メーカーの一つです。

Panasonic

ここまでの候補の中では最も国内企業感の残る企業です。我が家の照明関係は殆どPanasonicですし、ビデオカメラもPanasonicです。

有機ELテレビの中ではSONYと並んで人気メーカーですので、外れは無いだろうと思います。

絞り込んだ結果

結果的に、我が家はSONYとPanasonicのテレビを候補とすることとしました。
価格コムを見ても売れ筋ですし、比較的国内企業感が強い点も好印象でした。

有機ELテレビの候補

ということで、SONYとPanasonicのテレビのラインナップを眺めます。

現在販売中の有機ELテレビの中から価格の安い商品をピックアップすると、Panasonic VIERA TH-55HZ1000SONY BRAVIA KJ-55A8Hが候補となります。

両社の55インチ有機ELの現行機種で最も安いグレードですが、元々有機EL自体が比較的高額なラインナップですので、機能面は問題なく充実しており、リモコンの音声入力(テレビとリモコンのBluetooth接続)やGoogleアシスタントAmazonAlexaとの連携といった基本的な機能は両機種とも備えています。

第一候補 Panasonic VIERA TH-55HZ1000

Panasonicのビエラです。一つ上のグレードとしてHZ1800という商品も有りますが、5万円程度高い割に、音響関係のグレードが異なる程度の差で、画質や機能には違いが有りません。音響に拘りたい方以外はこちらのHZ1000がおススメです。

出典:Panasonic

画質について

Dot Contrastパネルコントローラーだとか

出典:Panasonic

ヘキサクロマドライブ プラスだとか

出典:Panasonic

色々と素晴らしい機能が付いているわけですが、これらの画質向上技術については、SONYはSONYで独自の技術を商品に搭載しています。画質を比べる際は結局、実物を見て違いを実感する他有りません。

電器屋さんの話では、Panasonicの方が安心感のある(派手ではない)映像だということでした。実物を見た感想としては、たしかにそうかも?という程度でした。個人的には、明らかに異なると言える程の差は有りません。

録画機能

最近のテレビは、外付けハードディスクを繋げることで録画ができますので、もう録画のために高いブルーレイレコーダーを購入する必要は有りません

SONY A8Hとの違いで注目したのは、録画用のチューナーが2つあって、視聴中の番組の他、2番組を裏で録画できる点です。SONYのA8Hは裏番組が1つしか録画できません。

音響

もう一つ注目したのは音響です。

出典:Panasonic

HZ1000は最大出力30Wのスピーカーを備え、ドルビーアトモスの立体音響が楽しめます。ただし、スピーカー自体はテレビの下方にあります。他方A8Hは後述しますが、音響が特殊です。

我が家はこの音響の比較が決め手の一つとなり、SONYのA8Hを選択しました

ちなみにグレードが一つ上のHZ1800は画面上部にもスピーカーが付いていて、天井の反射で立体音響を生む狙いがあるようです。スピーカーの最大出力は80Wと、音響がレベルアップしています。

出典:Panasonic

我が家の場合、吹抜けの下に設置するので、反響する筈の天井が遠いという点が気になりました^^;
吹抜けの方は注意した方が良いかもしれません笑。

操作性・拡張性

PanasonicのテレビのOSは、PanasonicがfirefoxのOSをベースに独自開発しているOSとのことです。SONYのA8HはandroidTVですので、この点も異なります。

Panasonicの場合、Panasonicの選別したアプリしか使えないという点が弱みで、将来的に何か面白いアプリをテレビに導入したくても、PanasonicがOS側で対応しなければ自由に入れられません。

逆に言えば安定性が強みです。変なアプリを入れたりできないので、挙動が怪しくなったりというリスクが少ないと言えます。高齢者や子供が使う分にはPanasonicの方が安心かもしれません。

4Kお部屋ジャンプリンク

出典:Panasonic

ビエラ単体の録画機能を使い、別のビエラに録画放送を転送できます。HZ1000は裏番組用に2チューナー内蔵ですので、1チューナーで普通にTVを視聴し、もう1チューナーで普通に録画をし、さらに別の部屋ではもう1チューナーを使い転送された番組を視聴することができます。

我が家のもう1台のテレビは主寝室のポップインアラジン2ですので、Xit airboxによりTVを視聴するわけですが、子供部屋や書斎にも小さいテレビが欲しいとなった場合は、このお部屋ジャンプリンク機能を使えば、TVコンセントが無くてもTVを視聴できるというわけです。

2番組同時表示

出典:Panasonic

一つの画面に2番組同時表示が可能です。A8Hには付いていない機能です。音声は片方の番組のみ再生されます。あまり使わないとは思いますが、面白いですね^^

スマホのミラーリング、リモコン機能

出典:Panasonic

『TVシェア』というオリジナルアプリを使い、スマホのミラーリングが可能です。このアプリを使えばスマホからリモコン操作も可能となります。

そのかわり、AppleのAirPlayは非対応です。この辺は好みの分かれるところかと思います。個人的には、オリジナルアプリというところがちょっと微妙です。

この辺に、PanasonicのTVとSONYのTVの思想の違いを感じます。Panasonicは独自OSですので独自アプリにコストをかけていて、SONYはAndroidTVですので汎用アプリが使用可能ということです。

外出先での視聴

出典:Panasonic

ビエラの外付けHDDに録画した番組は、外出先でも視聴可能です。ビエラのチューナーを通じて、放送中の番組を視聴することも出来るようです。

ポップインアラジンの記事で紹介したXit AirBoxと同様の機能ですね。

リモコンに好きなアプリを登録可能

これ、ちょっとしたことですが結構楽だと思います。「マイアプリ」というボタンがリモコンに、一つだけですが付いています。お気に入りのアプリをリモコンに登録できるので、アプリ立ち上げが楽になります。TVの電源オンも兼ねるようなので、なお便利そうですね。我が家の場合、YouTubeキッズを登録すると思います笑。

出典:Panasonic

A8Hの場合、TV内の機能としてショートカットキーのような感じでお気に入りアプリを登録することは可能ですが、リモコンへの登録は出来ないようです。

ちなみに、NetflixとAbemaのアプリはボタンが最初から付いています。TVへプリインストールする際の条件としてリモコンへの物理ボタン設置が要求されるらしく、メーカー側にとってもユーザー側にとっても微妙だなと思います。使わない人には邪魔なだけです。

ただ、A8Hの既定アプリボタンはもっと多いです笑。

第二候補 SONY BRAVIA KJ-55A8H

次はSONYのA8Hについて、PanasonicのHZ1000との比較目線で見ていきたいと思います。

出典:SONY

画質について

これは先ほども述べた通りです。両社とも独自の技術で画質向上を競い合っています。LGのパネルである点は両社とも同じですが、そのパネルの力を100%以上引き出す技術で競っているわけですね。

出典:SONY

実物を比較した印象としては、SONYの方が確かに派手、良く言えば原色が鮮やかな印象は有りました。が、先述の通り、差は大きくはない気がします^^;

録画機能

録画機能はPanasonicの方が良い印象です。A8Hの方がHZ1000よりもチューナー数が一つ少なく、裏番組は1つだけ録画可能です。録画機能の操作性についてもPanasonicの方が好評みたいです。SONYは、がっつり録画機能を使いたければブルーレイレコーダーを買いましょうというスタンスが比較的強いようです。

録画機能に拘りたい方はHZ1000の方がおススメです。

我が家の場合、Xit airboxとトルネにそれぞれ1チューナー有るため、録画可能なチューナー数は大して問題となりませんでした。

音響

HZ1000と比較してA8Hの方が優れていた点(個人的感想です^^;)が音響でした。

出典:SONY

画面全体を振動させて音を出すという、従来とは異なる機構が搭載されています。

実際にA8Hの目の前で音楽を聴くと、特に低音の響きについて、正面から迫るような感覚を味わえます。テレビが大型化する中、スピーカーが画面下方のみに付いている場合、ドルビーアトモスによる立体音響とは言っても、やはり画面内の人物と音が離れている印象を受けます。画面に映る演者の口よりもだいぶ下の方から音が聴こえてくるため、臨場感に欠けてしまうようです。

このA8Hの音響システム、HZ1000と同じく総出力30Wと一般的な(決して大きくない)レベルなのですが、実物を前にして最もHZ1000との違いを感じた部分でした。

操作性・拡張性

次に操作性や拡張性についてです。

A8HはAndroidTVですので、GooglePlayストアから自由にアプリをダウンロード出来ます。我が家の場合、購入後に早速、プリインストールされていなかったYouTubeKidsをダウンロードしました。

PanasonicのOSでも同アプリはカバーされているようですが、もっとマイナーなアプリ、新しいアプリを入れたい時にはAndroidTVの汎用性が有利となる可能性が有ります。

ただし、AndroidTVはGoogleの都合で都度アップデートされる可能性が有り、テレビとしての安定性では、Panasonicに劣るかと思われます。

ただし、私は新しいモノ好きですので、柔軟性の高いAndroidTVに惹かれました。

スマホから操作

出典:SONY

AppleのHomeKitに対応しているので、iPhoneから電源オンオフが可能です。チャンネルを変える方法があるのかな?HomeKitアプリを見た感じでは、今のところ操作できなさそうな感じです^^;

チャンネル操作等の細かい動作は、Video & TV SideViewというSONYのアプリを入れることで、可能となります。

出典:SONY

我が家の場合、スマートリモコンNatureRemoを利用しており、スマートリモコン経由で細かい操作が可能なので通常はそちらを利用しています。

SONYルームリンク

出典:SONY

DLNAという汎用規格を使い画面転送する機能です。Panasonicでいうところの、お部屋ジャンプリンクですが、SONYも同様の機能を備えています。チューナー数を考えるとHZ1000の方が有利ですね。

なお、公式サイトではブラビア単体の録画機能を利用したルームリンク機能には言及が有りません。nasneかブルーレイレコーダーが必要となる可能性が高く、テレビの録画機能単体で、お部屋ジャンプリンクが使用できるHZ1000の方が優秀ですね。

外出先からの録画予約

出典:SONY

Video & TV SideViewというアプリを使って外出先からの録画予約が可能です。HZ1000は単体で外出先からの視聴も可能でしたが、A8Hの場合、視聴にはnasneか対応のブルーレイレコーダーが必要ですので、ご注意ください。

ちなみに我が家の場合、ポップインアラジン2でテレビを視聴するために購入したXIT AirBoxで同様の機能が利用できるため、不要と判断しました。なお、購入から半年程経ちますが、外出先から録画したいとか視聴したいとか思ったことは一度も有りません笑。この手の機能の重要性は人によりますね。

スマホのミラーリング

出典:SONY

Chromecastによりスマホから簡単にミラーリング出来ます。AppleのAirPlayにも対応していて、スマホからの操作のみでテレビにスマホ動画等を投映可能です。

専用アプリを立ち上げる必要が無い分、気軽に操作出来ます。iPhoneで動画を選び、AirPlayを押すだけでTVから再生されます。

チャンネルボタンで電源オン

出典:SONY

チャンネルボタンを押すだけで、選局された状態でTVの電源が入ります。「チャンネルポン」という素敵なネーミングの機能です。

これ、案外知らない方も多いと思いますが、便利です。A8HもHZ1000も、電源オン後、操作可能となるまで数秒かかります。数秒待ってからチャンネルボタンを押すだけなんですが、その数秒が不要になると、少しだけ楽です。

朝子供が起きてきて教育テレビを付けてあげるという一連の動作が数秒短縮されます笑。

Xit airboxとの連携

これまでも紹介している通り、我が家はXIT airboxを導入しています。XIT airboxのアプリをAndroidTVに入れることで、Xit airboxで録画した番組をA8Hで視聴することも出来る、筈です笑。また今度試してみます。

これが可能なら、録画用のHDDが1台で済み、ポップインアラジンからもA8Hからも、HDD内の番組視聴が可能ですね。場所も取らず、分かりやすくなりますし、あまり使わないとは思いますが、外出先から録画予約した番組をA8Hでも視聴出来ます。

こういう一般的ではない使い方が試せるのも、AndroidTVの拡張性の強みですね。

我が家の結論

既に書いたとおり、我が家はSONYのA8Hを選びました

SONYとPanasonicのTVの違いを勝手に個人的な視点でまとめます。

SONYのTV

AndroidTVの柔軟性が強みです。TVに求められる機能が多様化する中、今後登場する新たなスマートホームツールを積極的に使っていきたい場合は楽しめると思います。

反面、録画機能やスマホアプリといったユーザビリティでは、Panasonicに一歩劣る印象です。

また、TV画面から音が出るという機構は、他メーカーのTVを購入する前に、一度体験してみると良いかと思います。

PanasonicのTV

日本的なメーカー側のお膳立てが整っており、ユーザビリティに優れたTVです。

特にTV単体で多様な視聴形態に対応していて、スマホアプリも充実している点が強みです。

反面、自由度は劣ります

おわりに

今回はいつもと趣向を変えて、家電紹介シリーズを書いてみました。

テレビの進化が激しく、今回調べながら新たに知った機能も幾つか有りました。今後もテレビはますますPCに近付いて行く、というよりTV機能の付いたPCとモニターという関係に近づいて行くのかもしれません。

ゴテゴテとした独自アプリを沢山用意する仕様は、国内メーカーのPCが売れていた時代の末期、プリインストールアプリが大量に入っていた頃を思い出しました。

独自OS路線では、サードパーティの参入メリットが少なく(専用アプリの開発はコスパが悪い)、他で作られた良いアプリを一々独自開発する必要に迫られる可能性も有ります。多様化するニーズに肥大化するコストをかけて対応していくためには、自社商品がどんどん売れる必要が有り、世界に向けて販路が拡大し続けなければいずれジリ貧です。ただ、独自OSでモノが売れ続ければ、いずれそのOSが市場を席捲する可能性も有ります。

他方、受け皿の広い汎用OSを搭載したSONYは、他の新興国メーカーと正面から価格競争する形です。しばらくは日本の地域性に合わせたUIとブランド戦略で対抗可能かと思われますが、AndroidTVの進化とアプリの進化が続いていけば、「アプリでどうにかなるからTVは綺麗なモニターであれば良い」という時代が近付いています。つまり、PCの各パーツの性能とOSが重要であり、販売メーカーはどこでも大差ない、というより国内メーカー製PCは邪魔なプリインストールアプリが入った上に高いという、かつてのPCを取り巻く環境と同じ時代がTVにもやってくるのかなと思います。

現在の各社の思惑が、将来的にどんな形で現れているのか、素人ながら想像してみるのも面白いですね。

ちょっと長くなってしまいました。最後に、我が家の狭い廊下で存在感を発揮するTVの空き箱をご紹介します。

大きさが伝わりますかね^^;

我が家のように引越しの前に買っておく方は、空き箱を置いておくスペースも事前にご検討ください笑。

この記事が皆様のTV選びの助けとなれば幸いです。それでは、またお会いしましょう^^

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